メッセージ‎ > ‎

参加者からのご相談とご返事

Q:認知症が進行し、嚥下機能が低下した場合どう対応、訓練すればいいでしょうか。
同様に、脳トレなど計算や制作物ができない場合、運動面への働きかけでも改善できるでしょうか。
A:嚥下機能の低下は口腔内筋力の低下等によりますが、認知症者の場合は口腔内神経の鈍麻のため、噛む、味わう、飲み込むの動作がうまくできないようです。私たちでも美味しくないものはいくら噛んでも飲み込めませんね。飲み込むためには飲み込みやすい形状(ゼリー状、ポタージュ状)にするのが一般的ですが、味覚も重要な要素です。認知症者の味覚障害は60代半ばでも見受けますので、目立ちませんが深刻な事態です。
 ただ、これらの嚥下しやすい食の形状は既にあるものを参考にするしかありませんが、脳機能の点から言えば、やはり運動と脳への刺激を日々繰り返し、シナプス活動を活性化させることしかありません。更にホスファチジルコリンを摂取すると改善速度は向上します。運動はソフトギムニクを2個使えば座ったままでも汗ばむくらいの運動ができます。そして大きな声を出す事です。口を開けて大きな声を出す運動は、肺活量も内蔵も腹筋も口腔内(舌と)の刺激になります。音程は無くてかまいませんので、身体を動かしながら声を出す運動をお薦めします(小さなぼそぼそ声ではダメです)。

脳トレも計算などが困難な方は、ソフトギムニクを使って身体を動かし大きな声を出す運動からはじめてみましょう。俳句(芭蕉や一休)や和歌(百人一首)の口承を声に出してみるなど、昔覚えた句を何度も繰り返し声に出して語る作業でワーキングメモリーのトレーニングになるはずです。カエルの絵を見せて「やせ蛙 負けるな一茶 これにあり」を答えさせ、雀の絵を見せて「雀の子 そこのけそこのけ お馬が通る」や「われと来て 遊べや親のない雀」を答えさせ、蠅の絵を見せて「やれ打つな 蝿が手をすり足をする」などを答えさせてみるなどお薦めします。(後略)


Q:認知症の家族がすぐに怒りだし、いつもハラハラしています。
A:怒りやすい方は、何かを思い出せない、して欲しい事があるのに言葉が出て来ない、目の前のものの名前がわからない、体調がすぐれないのだが(トイレに行けばいいのに)どうしたらいいのかわからなくてうろうろする、等が理由として考えられます。これらは本人に自覚を促そうとしても全く無理なので、周囲が配慮してあげるしかありません。
 例えば、モノの名前は名札を貼る。トイレの場所等はどの部屋に居てもわかるようにサインを掲示する。収納場所には収納物の名札を貼る。したい事、して欲しい事や気持ちを書いた札(団扇程度の大きさ)を手の届くところに置く。などのバリアフリー環境を整えてみる事です。(後略)


Q:施設利用者の女性で他の女性に暴言暴力行為をする方が居ます。一人の時は「すみません」と謝りますが、すぐにキツい言葉や態度をされ、毎日が憂鬱です。
A:暴言や悪口を言う方は、自分が軽んじられている、私の悪口を言う人がいる、私を大事にして欲しい、と感じています。とは言え、大事に話相手になっても、すぐにそれを忘れて、また悪口を言うので、それは解決しません。短期記憶が維持できないから、さっきは素直に謝っても、今はまた腹を立てる、の繰り返しになります。女性だけにキツくあたるのは過去に女性同士のトラブルを持っていたトラウマがあるからでしょう。トラウマは容易に消えませんので、この状態は続きます。でも、話を聞いてあげる事は大事ですので、その方の得意だった事、自慢できる昔話の手がかりを見つけてみる事です。仕事や家族や娘時代の話など、ニコニコ顔で語る話題を探してみましょう。
 また、それと同時に改善トレーニングを実行する事は必要です。更に、その方の暴言は認知症の症状ですので、他の利用者にも「これが認知症の症状なのだ」と知ってもらう事が必要です。そのためには利用者やその家族向けに「認知症とは」「認知症者との接し方」「予防方法」などの内容のセミナーを開いて理解を深めてもらう事が大切です。「認知症者は悪気なく暴言を吐く」けれど、嫌いにならないでね。これは認知症者を理解する上で重要なポイントです。そちらに出張してお話ししてもかまいません。


Q:においに鈍感なのか腐ったものでも口に入れてしまう。トレーニングをやってみたいが母が嫌がるかもしれない。
A:味覚、嗅覚の衰えは典型的な症状です。「本人の意思の尊重」というのは欠かせないとお考えだと思いますが、本人の判断力が衰えている状態で「本人の意思」を待っていては何も解決できません。仮に腹を立てて怒りだしても、その事は後で忘れてしまいますからあまり気に病む事は必要ありません。(ひどく怒る場合、それ自身が脳への血流を促しますので、一時的に見違えるほど覚醒する場合もあります)それよりも、お母さんが毎日身体を動かして脳を刺激する時間をスケジュール化することです。ホスファチジルコリンの摂取だけではなく、食事(肉魚も)の栄養補給、運動→血流→脳刺激、アロマ→脳刺激、トリートメント→脳刺激などのハイブリッドトレーニング(本人に認知症の自覚が無ければ、認知症予防体操だよ、と言い換えてもいいです)を毎日1時間ずつでもできれば、状態は良くなります。ただし、他人と複数で実行するのが良いのですが、それが無理であれば家庭内だけでもやってみましょう。必要であれば私が出張もいたします。(後略)


Q:実母が膝の手術後に鬱状態になっています。
A:足腰の手術後、寝たきりになったり、リハビリを嫌がり車いすも自分で使わなくなってしまうと、自分にがっかりしたり、刺激の少ない生活に慣れて、うつになるケースは多く、更にそのうつ症状から2−3ヶ月で認知症に移行する率は非常に高いのです。歩けない人が認知症になる場合、徘徊などの心配は無いですが、状態の悪化に歯止めがかからないため、家族にとって悔やみきれない結果を招く場合が多いです。ホスファチジルコリンの摂取で鬱状態を緩和し身体を動かすトレーニング導入をお薦めします。(後略)


Q:認知症の実母の行動にイライラして素直に接する事ができません。
A:同居の実母の場合お互いにきつい言葉を言い合う事があるようですが、それは珍しい事ではありません。お互いに言いたくない事を言葉にしてしまう事もあるでしょう。認知症者の場合、時系列や因果関係を無視した作り話(作話)をペラペラ喋ってしまいます。これを聞かされる家族も第三者も穏やかで居られないと思いますが、だからこそ「母親が認知症気味で、あることないこと喋ってしまうのよ」と周囲(ご近所)に伝えておく必要があります。でなければ、家族が悪者になってしまい、協力を頼む際にぎくしゃくしてしまいます。
 母親の挙動が不審に思えるのは、それまでできていた事ができなくなった、失敗をする、言動が変だ、という事だと思われますが、早めの対応で改善はできます。ご希望であれば個人指導も行いますので、希望される場合はご連絡ください。(後略)


Q:本人(実父)が困っている時、なんでこんな事になったのかわからないと言い、混乱している時がかわいそうでならない。
A:お父様の事は気がかりですね。でも、ケアするだけでは改善できません。大変とは思いますが、改善プログラムにお時間を割いていただき、以前のお父様を取り戻していただきたいと思います。一日1時間、毎日できればいいですが、できる時にしっかりやってみてください。そして、ご自宅で大きな声を出したり、ボールを投げたりは難しいとは思いますが、声や動作も小さければ効果は少ないので、「認知症改善の運動なのでご容赦ください」とお話しいただいて、ご近所にご理解いただけるようにご努力ください。ソフトギムニクの上に座って上体を動かし、大きな声を出すと汗ばむくらいの運動量になります。(後略)


Q:利用者の徘徊行動にどう対応したらいいのか困っている。
A:BPSDもいろいろありますが、幻覚以外に共通して言える原因は「不安」です。思い出せなくて、わからなくて、心細くて、情け無くて「不安」になり、うろうろし、文句を言い、怒りだし、何かを探しに外出するのです。本人は自分の発言や行動の整合性の不調に気づいていませんし、数分後には行動のきっかけも忘れています。
 徘徊や意味不明の行動は過去の習慣(職業由来)が理由になる事が多いのですが、それらは本人の経歴などをひもとく以外に知る由もありません。ですので、それらを探求する事は至難の業です。しかし、私たちが目指すべきは、それらの探求ではなく、寄り添う姿勢なのだと思います。何かを求めているのは「欠落した何か」があるからで、その欠落とはほとんどが愛情でしか埋める事ができないと思うのです。懐かしの生家や無くなった伴侶を取り戻す事はできませんし、寂しかった晩年の記憶は何ものかで書き替える事もできません。砂に水を撒くような献身的なケアの繰り返しだけではなく、その人が自分らしさを取り戻す手伝いこそ、本来求められているのだと思うのです。医療現場が認知症治療に決定打を打てない現状で、改善に力を振るえるのは介護の現場しかない、私はそう思います。(後略)


Q:両親ともに認知症で、父は要介護1、母は要介護5の認定です。(中略)二人暮らしで父の負担が大きいので同居を持ちかけますが、父は拒否します。いつまで様子を見守ればいいのか心配です。
A:お父様がお子さんに迷惑をかけたくないと思って頑張っておられるのだと思いますが、認知症はそのままではさらに進行し、手に負えなくなってからSOSを出すという事が考えられますので、早い段階で改善の手を打つ事が必要です。ご利用のデイサービスで改善のプログラムが実施されていればいいですが、そうでなければ、進行は止まりません。同居するかどうかの判断はわかりませんが、お父様が壊れないうちに改善の手を打つべきでしょう。(後略)


Q:徘徊の防止方法はありますか?物盗られ妄想が強く、ヘルパーの交代が延々と続いています。
A:徘徊の原因は過去の習慣(職業由来、夕方には自宅に帰らないといけない、など)が理由になる事が多いのですが、それらは本人の経歴などをひもとく以外に知る由もありません。それ以外には、体調不良(おなかが調子悪い、便秘など)が気になって立ち上がるが、(トイレに行くなど)どうしたらいいかわからず、歩き回ってしまう、などが考えられます。 徘徊の理由が前者の場合、その理由を知ったところで何も解決はできません。私たちが目指すべきは、それらの理由の探求ではなく、寄り添う姿勢なのだと思います。何かを求めているのは「欠落した何か」があるからで、その欠落とはほとんどが愛情でしか埋める事ができないと思うのです。懐かしの生家や無くなった伴侶を取り戻す事はできませんし、寂しかった晩年の記憶は何ものかで書き替える事もできません。砂に水を撒くような献身的なケアの繰り返しだけではなく、その人が自分らしさを取り戻す手伝いこそ、本来求められているのだと思うのです。医療現場が認知症治療に決定打を打てない現状で改善に力を振るえるのは介護の現場しかない、私はそう思います。 また、物盗られ妄想は誰に対しても言われますので、ヘルパーを替えるのではなく、認知症の典型である「作話」なのだと家族にもご近所にも知っていただく事が必要です。そのために、「認知症者の接し方」を利用者や地域の方向けに開催してはどうでしょうか。私が出張してお話ししてもかまいません。


Q:デイサービスの現場で、認知症の男性の利用者が、女性の利用者の身体に触れることがあり問題になっています。どうすればいいでしょうか。
A:認知症の男性が女性の利用者の身体に触れる、その方の本心は誰にもわかりません。その方の認知症の程度が重度でも軽度でも、短期記憶が維持できないため「他人の身体を触れてはいけない」と言われる注意を忘れてしまうでしょう。好色な習性がそうさせるのか、寂しくて甘えたいのか、どちらの理由でもその態度は変わらないのでしょう。「公の場でそんな事をしてはいけない」という理性も働かない(正しい判断ができない)現状では、叱っても、注意しても効果はないでしょう。
 となれば、女性の利用者と物理的な距離を置くしかないですね。利用を断るというのも判断の一つかもしれません。しかし、その人が自分らしさを取り戻す手伝いこそ、本来求められているのだと思うのです。医療現場が認知症治療に決定打を打てない現状で、認知症改善に力を振るえるのは介護の現場しかない、私はそう思います。一定時間を過ごしていただく利用者はお客様なのだ、と考えれば、施設もお客様を選ぶべきでしょう。そうではなくて、利用者の健康や機能を回復させる施設なのだと考えると、改善のための手だて(トレーニング)を提供するのが望まれる選択だと思います。
 程度の差はあっても認知症の方の利用は避けられないでしょうから、利用者とその家族、地域の人向けにセミナーを開催してはいかがですか。「認知症とは」「認知症者との接し方」という内容のセミナーで理解者を増やす事はとても大切な事だと思います。もしお考えであれば、出張いたします。認知症者の家族にはまだまだ、正しく理解していない方が多いのが現実です。認知症者との接し方を知っていれば互いの消耗を減らし、事故の発生を防ぐ事ができますし、認知症者の改善を試みる事もできるでしょう。


Q:母が発症10年でほぼ生活は全介助です。やるべき事は精一杯やりましたが、この2−3年でめっきり進行しました。中核症状を緩和できるならサプリメントも試してみたいと思います。
A:お母様との10年間さぞお疲れだった事でしょう。お母様の症状の進行はあなた(と他の家族)の努力が足りなかったからではありません。医療の側に力が無かったからです。決してご自分を責めたりしないでください。
 お話しした様に、認知症の進行(脳の衰弱)は加齢に伴って避ける事ができないのですが、それでも改善の道は残っています。今まではその改善策が見えていなかったのですが、ようやく輪郭が見えてきました。①食事の栄養、②血行促進する運動、③脳への刺激、④脳の栄養素を繰り返し与える事で改善できます。
 身体を温めるアロマオイルトリートメントで手のひら、腕、脚を刺激してみましょう。この行為の目的は次の3つ、①血行促進 ②癒し ③信頼と愛情 です。どれも脳への刺激に満ちています。30分程度のマッサージを週に数回実行してみてください。毎日するのがベスト、回数が多ければ多いほど改善の速度は上がります。
 そして、ソフトギムニクを使って身体を動かす事をお勧めします。あれなら座ったままでも体幹を鍛える事ができます。2個購入してひとつはお尻の下に、もうひとつは両手で持って使います。
 更に、ホスファチジルコリンを同時に摂取してもらえば更に効果は早く現れます。通常は一日2粒ですが、はじめに多めに摂取する事で改善のスピードは上がります。はじめの2週間は毎日4粒づつ飲んでみて、改善の自覚が出てから2粒に減らす事をお勧めします。