メッセージ‎ > ‎

認知症カフェ@あべのハルカス第2回開催しました

2016/05/26 23:41 に Admini strator が投稿   [ 2016/05/26 23:44 に更新しました ]
 第2回目の5月17日(火)に来られたのは10名。そのうち介護中の方が3名です。今回のテーマは森於菟(森鴎外の長男、東京帝大、台北帝大、帝国女子医専、東邦大学などで教授を歴任)の書かれた「耄碌寸前」です。森於菟の経歴もすごいのですが、彼の父親の鷗外は日本を代表する知識人として歴史に残る偉人です。彼は終生、父親の影のように控えめで、文章は諧謔的に自分の凡才ぶりを繰り返し自虐し続けます。
 解剖学を専門とし、日夜死体と向き合う研究者として、71歳で書かれた文章は既に耄碌した老人であることの切なさと諦めと開き直りが、老人の哀しみと科学者の視点が交錯しながら淡々と語られています。面白い。肩肘張らずに生きてこられた、控えめな秀才の文章は、老いを迎えた不安はなく、哀しみと愉しみと開き直りで彩られています。
 認知症に怯える現代の老人にはない、明るい悲哀が満ちています。死を迎える時は夢の続きのように迎えるのが良い、そのために、死の前にはぼんやりと過ごす時期が必要なのだと語る言葉に頷いてしまいました。

次回は6月14日(火)お待ちしております。